鍵の種類・性能・使い分けの紹介

金庫
  • 電子ロック式金庫が開かない!その原因と対処法

    金庫

    暗証番号をタッチパネルで入力したり、指紋で認証したりと、その利便性と高い防犯性から、近年、急速に普及している「電子ロック式金庫」。しかし、このハイテクな金庫もまた、アナログな金庫とは異なる、特有の「開かない」トラブルに見舞われることがあります。その原因のほとんどは、その名の通り「電気」に関するものです。電子ロック式金庫が開かなくなる、最も一般的で、そして最も多い原因が、「電池切れ」です。玄関の鍵が神戸市中央区の鍵穴で折れてこれらの金庫は、外部からの電源ではなく、本体に内蔵された乾電池で、その電子回路を動かしています。この電池が消耗し、完全に電力がなくなってしまえば、当然、テンキーを押しても、指紋を読み取らせても、何の反応も示さなくなります。多くの製品では、電池の残量が少なくなってくると、操作時に警告音が鳴ったり、LEDランプが点滅したりして、交換時期を知らせてくれます。このサインを見逃さないことが、トラブルを未然に防ぐ、最大のポイントです。では、もし、完全に電池が切れてしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか。諦める必要はありません。メーカーは、必ず、緊急時のためのバックアップ手段を用意しています。一つは、「非常用電源供給端子」の存在です。金庫の外部の、キーパッドの下や側面などに、小さな端子が付いているはずです。ここに、市販の9Vの角型乾電池などを接触させることで、一時的に、外部から電力を供給し、テンキー操作を可能にすることができます。もう一つの、そして最終的なバックアップが、「非常開錠用の鍵(オーバーライドキー)」です。どんなにハイテクな電子ロック式金庫でも、そのほとんどには、万が一の電子的なトラブルに備え、従来の鍵と同じように、鍵穴に差し込んで開けられる、物理的な鍵が付属しています。この鍵穴は、普段は、化粧パネルなどで巧みに隠されていることが多いです。この非常用の鍵と、その鍵穴の場所を、購入時に必ず確認し、鍵自体は、金庫の中ではなく、絶対に、別の安全な場所に保管しておくこと。これが、電子ロック式金庫を、安心して使い続けるための、絶対的な鉄則です。ハイテクな利便性の裏には、こうしたアナログな備えが、不可欠なのです。

  • 祖父の遺品、開かない金庫に眠っていたもの

    金庫

    祖父が亡くなってから、しばらく経ったある日のこと。遺品を整理していた私たちは、書斎の隅で、ずっしりと重い、古びた手提げ金庫を見つけました。錆び付いたダイヤルと、小さな鍵穴。もちろん、誰もその開け方を知りません。父も、「親父が、何か大事なものを入れていたようだが、結局、開けずじまいだったな」と、遠い目をして言うだけでした。私たちは、この開かずの金庫を、どうすべきか悩みました。このまま、鉄の塊として処分してしまうのか。それとも、中身を確かめてみるべきか。好奇心と、そして、祖父の生きた証に触れたいという思いから、私たちは、プロの鍵屋さんに、この金庫の開錠を依頼することにしました。電話で事情を話すと、ベテランらしき、落ち着いた声の鍵師が、すぐに駆けつけてくれました。彼は、古びた金庫を一目見るなり、「ほう、これは良い仕事をしていますね。昭和の良い時代の金庫だ」と、嬉しそうに呟きました。そして、聴診器のような道具を取り出すでもなく、ただ、ダイヤルに指をかけ、全神経を集中させて、ゆっくりと、そして静かに、回し始めました。時折、かすかに耳を澄ませるような仕草を見せながら。それは、まるで、金庫と対話しているかのような、荘厳で、そして神秘的な光景でした。長い時間に感じられましたが、おそらく、15分ほど経った頃でしょうか。鍵師は、ふっと息を吐くと、「開きますよ」と、静かに言いました。そして、最後のシリンダーキーを、特殊な工具で巧みに操作すると、「カチャリ」という、乾いた、しかし、どこか懐かしい音が、部屋に響き渡ったのです。息を飲んで、重い蓋を開けると、その中には、分厚い預金通帳や、土地の権利書といった、現実的な遺産と共に、一枚の、大切そうに油紙に包まれた、セピア色の写真が収められていました。そこに写っていたのは、まだ若く、はにかんだような笑顔の、祖父と、そして、私たちの知らない、美しい女性の姿でした。父も、私も、言葉を失いました。開かずの金庫が、数十年の時を超えて、私たちに見せてくれたのは、寡黙だった祖父の、生涯、胸の奥に秘められていた、甘く、そして切ない、青春の記憶だったのです。