毎日、何度も開け閉めする浴室のドア。湿気や水垢、カビなど、家の中で最も過酷な環境にさらされるこのドアは、経年劣化によって、動きが悪くなったり、見た目が古びてきたりと、様々な不具合が現れやすい場所です。そして、いざ「交換しよう」と決意した時に、誰もが最も気になるのが、その「費用」でしょう。一体、浴室のドアを新しくするためには、どれくらいの予算を見ておけば良いのでしょうか。その費用の内訳と、リアルな相場を理解することは、納得のいくリフォーム計画を立てるための、不可欠な第一歩となります。浴室ドア交換の総費用は、大きく分けて「ドア本体の価格」と「交換工事費」の二つで構成されます。まず、「ドア本体の価格」。これは、選ぶドアの種類によって、大きく変動します。最もシンプルで、安価なのが、一枚のパネルでできた「開き戸」や、左右にスライドさせる「引戸」です。これらの標準的な製品であれば、おおよそ2万円から5万円程度が、ドア本体の価格帯となります。次に、浴室ドアとして広く普及しているのが、中央で二つに折れ曲がる「折戸(中折れ戸)」です。省スペースで開閉できるのが魅力で、製品価格は3万円から7万円程度が一般的です。そして、よりデザイン性や機能性を追求した、ガラス面積の広いドアや、特殊な素材を使用した高級なモデルになると、ドア本体だけで10万円を超えることもあります。次に、このドア本体価格に加わるのが、「交換工事費」です。これには、古いドアの撤去費用、新しいドアの取り付け作業料、そして、場合によっては、既存のドア枠との調整や、防水処理(コーキング)などの、付帯工事の費用が含まれます。この工事費の相場は、比較的簡単な交換であれば3万円から5万円程度です。これらを合計すると、例えば、「一般的な折戸に交換する場合」の総費用は、ドア本体(約4万円)+工事費(約4万円)で、おおよそ「7万円から10万円程度」というのが、一つの目安となるでしょう。もちろん、これはあくまで標準的なケースです。既存のドア枠の状態や、選ぶドアのグレードによって、費用は上下します。この相場感を頭に入れ、複数の業者から見積もりを取ることが、賢い浴室ドア交換の鍵となります。
浴室ドア交換、その費用はいったい幾ら?相場と内訳を徹底解説