車のリモコンキーやドアのボタンが反応しない時、電池切れやバッテリー上がりではないとすると、次に疑うべきは「リモコンキー自体の故障」です。リモコンキーも精密機器であり、様々な要因で故障することがあります。リモコンキーの故障にはいくつかの兆候があります。まず、「キーを落としたり、水に濡らしたりした経験がある」場合です。物理的な衝撃や水分は、リモコンキー内部の精密な電子回路にダメージを与え、故障の原因となります。外見に異常がなくても、内部で不具合が生じている可能性があるので、心当たりがある場合は故障を疑いましょう。次に、「ボタンを押しても全く手応えがない、あるいは押し込みが深い」場合です。これは、キー内部のスイッチ部分が摩耗したり、破損したりしている可能性があります。特に使用頻度の高いロック/アンロックボタンは、劣化しやすい部分です。ボタンの陥没や反応の悪さは、故障のサインです。また、「特定の距離でしか反応しない、あるいは反応する距離が以前より短くなった」場合も故障が疑われます。これは、キー内部の電波を発信する部品が劣化しているか、アンテナ部分に問題が生じている可能性があります。リモコンキーからの電波が弱くなっているため、車との通信がうまくいかなくなります。さらに、スマートキーの場合、「キーを携帯しているのにエンジンがかからない」という症状も、キーの故障が原因であることがあります。キーが発するID信号が車に認識されていない可能性が高いです。これらの症状が見られた場合、自分で修理を試みるのはリスクが高いです。無理に分解すると、さらに状態を悪化させる可能性があるので、ディーラーや専門業者に相談し、診断してもらうことをお勧めします。新しいキーへの交換が必要になることもありますが、まずはプロの診断を受けることが賢明です。