防犯効果を最大化する設置場所の選定と固定のポイント
せっかく高性能な金庫を購入しても、泥棒が金庫ごと持ち去ってしまえば元も子もありません。近年の盗難被害の多くは、現場で鍵を開けるのではなく、金庫を運び出して後でゆっくり解錠するという手法が取られています。そのため、家庭用金庫の選び方において「設置方法」は性能と同じくらい重要な要素となります。まず、設置場所の選定ですが、泥棒が真っ先に狙う主寝室や仏壇の近くは避け、一見して金庫があるとは分からないような場所を検討すべきです。ただし、湿気が多い場所や極端に温度が変わる場所は、金庫の金属部分の腐食や内部書類のカビの原因となるため、通気性への配慮も欠かせません。次に検討すべきは、物理的な固定です。多くの家庭用金庫には、床にボルトで固定するための穴が開いているモデルがあります。床下の基礎部分にしっかりとアンカーを打ち込み、金庫を固定してしまえば、大人二人でも容易に持ち出すことは不可能になります。賃貸住宅などで床に穴を開けられない場合は、金庫の底面に強力な接着剤付きの固定ベースを取り付けたり、あえて非常に重量のあるモデルを選んで搬出を困難にさせたりする対策が有効です。また、金庫の中に鉄板や重りを入れてさらに重量を増すという工夫も一つの手です。泥棒は作業に時間がかかることを極端に嫌います。開けるのに時間がかかり、かつ持ち出すことができないという二重の障壁を作ることこそが、最強の防犯対策となります。金庫というハードウェアの性能を過信せず、住まいの環境に合わせたソフト面での対策を組み合わせることで、初めて真の安心が得られるのです。